高く手を振る日

著者 :
  • 新潮社 (2010年3月1日発売)
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本棚登録 : 82
感想 : 18
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 自分が独り生きるようになったら、きっと何かの苗を植えたくなるだろうな。
 行き止りと思える人生に、何かを、先があるものを、見たくなるのではないか。
 自分がいなくなった、その後に残る何か。


 ちょうど両親と同じ年齢の主人公なのだが、何故か親ではなく、自分の老後の姿を想像しながら読み進めた。

 どんな毎日が待っているのだろう。

 若い頃の思い出の品を捨てられずにとっておくのだろうか。

 行き止まりに気が詰まる日々なのだろうか。

 ときめく思いは再び訪れるのだろうか。

 「春の道標」の際に待ち焦がれた手紙はメールに代わったが、ドキドキする気持ちはあの少年と変わりない。
 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年7月12日
読了日 : 2012年7月12日
本棚登録日 : 2012年7月12日

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