前巻から続く鬼舞辻無惨との限界を超えた死戦。まさかこの巻を丸々掛けても終わらないとは思わなかったよ……
無惨はただ腕や管を滅茶苦茶に振り回しているようにしか見えないのに柱達は有効打を与えられないというのは何とも絶望的な戦いだ
そんな中で語られる伊黒出生の秘密。この作品は短いページ数に濃密な物語を詰め込んで来るのだから油断がならない
これまでは蛇好きな根暗にしか見えなかった彼にあのような過去が有るだなんて予想もしていなかったよ…
生きたいという強烈な願望、生き延びたことで失った命、業を雪ぐが如く鬼に向けた刃、そこからの純愛。たった10ページ程に彼の人生全てが詰まっているかのような感情の激流には眼を見張るばかり
柱が命を賭し、それを無惨があっさり上回り。そんな死闘だったからこそ、そこにカナヲ達が参戦するとは思わなかった
カナヲ達が持ち込んだ姿隠しの術に赫刀。それによって流れが変わると想いきや、自身が不利に回ることを許さない無惨の強さが反則級ですよ……
全ての希望が絶たれたかのような展開。そこに現れた炭治郎が限界を超えて日の呼吸を使う展開は熱いを通り越して感動すらしてしまう
勿論、それだけで無惨を倒せてしまったら納得感なんて無いんだけど、ここに来て死力を振り絞った皆の覚悟が結実するかのようにじわじわと致死の毒が効いてくる展開は非常に好み
たった一人だけの力で勝つのではなく、皆の協力があって初めて勝利に結びつく。ここに来てジャンプの三要素を満たすかのような展開はクライマックスに相応しいね
決戦の地に近づきつつ有る禰豆子。人であった時の記憶を完全に思い出した彼女は炭治郎たちに何を齎すことになるのだろうか?
- 感想投稿日 : 2020年10月6日
- 読了日 : 2020年10月5日
- 本棚登録日 : 2020年9月23日
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