結局犯罪者の家族は、一生それが付きまとい幸せにはなれないのだろうか。
この作品のカンタは中卒で日雇いで生計を立てていて、将来のことなど全く考えていない。おまけに神経質でプライドばかりが高いが、劣等感の塊で非常に扱い辛い。
だが、一つ思うのはこういう性格の人間は、世の中には大小あるがかなり多く居ると思う。とくに男性は学歴やら役職やらで人間を評価している部分があり、それが低い人間は何かで補おうとするが劣等感になってしまう。本当の人間性の深い人というのは、そんな所では評価されないのに、そういう人は不幸だ。
カンタはそんな性格の持ち主なのに、よくぞ小説家を志すまでになったと感心する。おぞましい犯罪者にはならなくてひとまずはホッとした。
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- 感想投稿日 : 2018年12月29日
- 読了日 : 2018年12月28日
- 本棚登録日 : 2018年12月28日
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