志賀直哉氏の短編集。
「城の崎にて」「小僧の神様」「清兵衛と瓢箪」の3作品がすごい。
特に、「城の崎にて」は今年読んだ短編の中で心に残るという部門では最優秀ではないかとすら思う。人間という生き物は死というものを意識しているが、実際それに面した時に他の生き物とどれほどの違いがあるのか。列車事故により、負傷した志賀氏が、生かされたという幸運と、生かされたということに対する自分への使命感の中で、偶然ではなく必然的に見つめることになった城の崎での様々な命。
本当にすごい作品ですわ。
個人的には「清兵衛と瓢箪」のユーモアが久しぶりにオツボに入りました。
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- 感想投稿日 : 2008年12月28日
- 本棚登録日 : 2008年12月28日
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