真菜さんは大学生のころ、卒業論文のテーマを「お好み焼き」にするか、「たこやき」にするかでずいぶん迷ったそうです。そんなもんどっちでもええやろ、あるいは、そんなもんが論文のテーマになるんかいな、といったところが第一印象でしょうか。ところがそれが立派な本になってしまう。よう「たこやき」1つでこんだけ話広げたなあ、ほんまに。文献研究ではありません。「たこやき」の文献なんてそんなにあるわけない。ほとんどが聞き書きです。たくさんの人にインタビューをしています。これは貴重な現代風俗の資料となっていくことでしょう。ところで、真菜さんは京都を中心に活動している現代風俗研究会(略して現風研)の古いメンバーの1人です。実は私もちょっとその会に顔を出していたこともあり、昔は薬局前の人形を調査したりなんかもしてました(一応、フィールドワーク)。ほかにも、カップルの手のつなぎ方、カレーライスの食べ方など、どうでもいいようなことを必死に研究している人はけっこういるんですよね。これが。ああ、たこやき食べたい。たこやきおごるって言ってるのにマクドの方がいいなんて言わないでよね。追記 上に登場しました「現風研」の1998年年報の中に私は「カフン症な私」という記事を書いています。よかったら大きな書店で立ち読みするか、図書館ででも読んでみて下さい(なかったら注文してみて)。現代風俗研究会編「不健康の悦楽・健康の憂鬱」(河出書房新社)1998年発行
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カテゴリ:
社会学
- 感想投稿日 : 2015年11月15日
- 本棚登録日 : 2015年11月15日
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