知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門

著者 :
  • 夏目書房 (1997年9月1日発売)
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本棚登録 : 92
感想 : 9
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構造主義は方法論であって哲学や思想ではないんだけどあえて哲学ジャンルにいれさせていただきます。
わかりやすくまとめてくれているので読みやすい、上に内容が内容なんでとてもおもしろい。各章の頭のマンガにも笑わされた。一つ思ったのは構造主義ってのは計量経済学がやってることと基本的には一緒なんだなと思う。モデルを組んで、いろんな変数にデータぶちこんでどう動くか予想したり。
彼の考え方にも賛同するものが多かったり。科学を「なぜ」に答えるものでなく「いかにして」とゆう方法を問い答えるもの、「予測と制御が目的」であるとしたり。「構成(説明)概念」、「どうすれば主体者たる人間が最も効率的に力を発揮できるかを考えることが構造主義の目的」、「分類し、その要素の関係性から構造を抽出する」、いろんな構造主義学者の紹介、真理は見いだせないこと、外部世界の存在は証明できないこと、「コギトエルゴスム」の解説とか、ホントにおもしろい内容を扱ってます。
計量経済学は基本的に構造主義だと思うんだけど、構造主義経済学としてレギュラシオン学派ってのを挙げてたんでこっちも要チェックですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想・哲学
感想投稿日 : 2010年6月22日
読了日 : -
本棚登録日 : 2010年6月22日

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