桐島、部活やめるってよ

著者 :
  • 集英社 (2010年2月5日発売)
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本棚登録 : 4618
感想 : 997
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映画がよかったので、小説も読んでみた。前田涼也の章以外は、青臭すぎて感情移入が難しかった。
スクールカースト上位にいて、周りからもちやほやされて、いい気になっているけれど、高校を卒業したその先に何があるのか、ふと気づく狭い世界のお山の大将である宏樹。
中学のときはそんなことなかったのに、高校に入ってスクールカースト下位になってしまう。でも映画に対する情熱は高く、映画の甲子園で特別賞を取る涼也。
この二人の対比がよかった。
確かに、中高と目立つ子たちが東京に出てきて、社会人になるとさえない人になってしまうのはよくあること。宏樹はそこをなんとなく感じ取っていたんだろう。
と言って涼也がこののち、大成するかどうかはわからない。賞は取ったけど・・・というのもよくあること。
ただ、この時点で未来に向かって輝いているのがどちらかというのが重要。いつまでも輝き続けるのは難しいけど、高校生で日和るのも残念な話だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 学園もの
感想投稿日 : 2014年10月23日
読了日 : 2014年10月23日
本棚登録日 : 2014年10月23日

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