図書館のYAコーナーにあった本。
「ヤングケアラー(若き介護者)」がテーマのようだったので、手にとってみた。「レモン…」なんだか明るい装丁からプラスの感情を以て読み始めたが、読み進めるに、なんともなんとも。
ヤングケアラーの当事者って無自覚だから。自分がこうされていない、って、他の人(同じような年ごろの友達)と自分を比較してみたり、でも、これが普通なのかも、って思っちゃって、苦しくなったり。
カリプソにはメイという本好き、書き物好きの友達ができてよかった。メイのママやパパ、弟くんがカリプソのことやカリプソのパパのことに気づいてくれて本当によよかった。
カリプソのパパのしんどさ、苦しみは、他人事ではなく、ああ、こういうのって、こういうことなんだな、と身近なことに起こったことを思い出し、なんだか納得したり、納得できなかったり。
私の父もお母さんの本をだいぶ捨てて、私はそれをゴミ捨て場に拾いに行った。全部は拾えなかったけど。
子どもの頃、ガラスの扉付きのお母さんの本棚は私のあこがれだった。ガラスの扉を開けて、うっとりしたものだ。
一気読みの様相だったが、読み終わった後に妙な苦しさが残った。なんだ、このしんどさは…。
なにはともあれ、小説の世界だけ、ではなく、現実世界で起こっていることに思いをはせてみることにしよう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年9月27日
- 読了日 : 2023年9月24日
- 本棚登録日 : 2023年9月27日
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