弱者の兵法 野村流 必勝の人材育成論・組織論

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  • アスペクト (2009年7月24日発売)
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Wed, 09 Jun 2010

僕は弱いモノ贔屓なところがある.
ていうか,一位の存在,ちょうしのいいところって応援する気にならない.
これは,いまでもそうで,
大企業に就職する気にならなかったのも,その辺りとも関係している.

関西人でまわりは阪神ファンと,一部巨人ファンしかいなかったが
幼少の頃は永久Bクラスと思われたヤクルトを応援していた.

阪神は当時 吉田監督時代でバースとかいて,強かったのだ.

5,6位でいっつも負けるヤクルトだったが,
野村監督が来てから情勢がかわった.
3年間で本当にリーグ優勝にたどりついた.

すごい,,,

「人を育てる」

というスタンスは,FAで強い選手をとってくる巨人とかとはちがって,
すごく格好良く思うし,日本的であるとおもう.

僕ってこういう保守的な考え方すきなんですよね.
それでいて,頭を使ったID野球という革新の生み手でもあるわけで.


本書は必勝の人材育成論・組織論というだけあって,
野村監督なりの組織マネジメントの考え方が示されている.

そこは,小手先のものというよりかは,野村監督の哲学的な事も多く,
しかしながら,その哲学的なことも,誰しもが知っている野村監督の
ヤクルト,阪神,楽天にわたる 度重なる「企業再生の成功」を見ていると
重みを感じてうけとれるのである.

一社を再生させた人の言葉なら「運」もあるんだろうが,
三社にわたると,これはもはや実力だろう.

そのおっしゃっている事も「普通でスバラシイ!」

・ 選手に身だしなみやマナーを身につけさせること.
・ しっかり練習させること,考えさせること
とか,,,,

あと,最近トレンドな「ほめて育てる」ということに対して疑問を示していたのが面白かった.

しかり飛ばして育てる.たまに誉める.というのもプロフェッショナルの教育では必要なのかもしれん.

しかし,知識労働者とスポーツ選手じゃ違うのかもなぁ....
うーん.
でも,しからなアカンときはしからなアカン.


野村監督の考え方が書かれているので,あとは,僕らがそれをどうかみ砕いて消化するかということ.
結構おもしろかったですよ.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年1月4日
読了日 : 2010年6月9日
本棚登録日 : 2015年1月4日

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