鎌倉幕府が続いていたのは知っているけれど、実朝が倒れた後の将軍が誰なのかは正直よく知らなった。
ならば何故源氏将軍は三代で断絶してしまったのか。
吾妻鏡をベースに愚管抄やその他の資料から読み解く源氏三代の歴史。頼家と実朝の治世も改めて振り返る。
20歳前後で後継を決める時代、後鳥羽上皇の従妹である御台所との間に子供が恵まれず、幕府は後鳥羽の息子を将軍として迎える打診をする。
実朝と後鳥羽の信頼関係。北条との格の違い。
親王将軍候補はどちらも20歳前後。
至高の血統となれば源氏に戻すことなどありえず、事実上の源氏将軍断絶。それは実朝も承知のことだった、というのが驚きだった。
もし親王を迎えた後に御台所との間に子供を授かったらどうするつもりだったのだろう。
後世の人間が知っている歴史も、当事者たちには未知の未来なのである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2022年7月31日
- 読了日 : 2022年7月31日
- 本棚登録日 : 2022年7月31日
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