大学時代に学ぶべきこと、学ばなくてよいこと (PHP文庫 わ 6-9)

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  • PHP研究所 (2003年4月1日発売)
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理想的な家を建てる前であれ、人は住む家が必要である。だから、理想的な家ができあがるまで住む家をまず建てなければならない。

使えなくなってしまったマルクス主義と格闘した知的努力、行動力の活力は私の力の貴重な要素になっています。

ある程度学ばなければ学ぶべきものはわからない。

文芸を通じてゼネラリストの力を養う最良のテキストとして、司馬遼太郎、柳田国男がある。
文学には決まった手法がなく、それぞれ個別の方法がある。そういう方法の集積がゼネラリストの手法である。

壁にぶち当たって自分には学問するための基本が何も備わっていないと初めて悟る。

「もしこうであったならどうなるか」という思考実験を行う、それがカント哲学。

歴史学に限らず、学問はすべてフィクションという手続きを経てできている。一定の枠組みを前提に成り立つものである。その条件は万般に通じるものではなく現実の一断面だ。その断面以外では成立しない、あるいは成立するかどうか検証できないというのが諸学問の限界なのだ。

歴史を学ぶとは、現在と違った時代と条件の中で生じたことを、意味を知ることを通じて現在をより賢明に生きる糧にするということである。
哲学であれ、経済学であれ、医学であれ、その意味では全部歴史であることに違いはない。

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カテゴリ: 自己啓発
感想投稿日 : 2009年5月14日
本棚登録日 : 2009年5月14日

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