作中のスリ行為の描写に息を呑む。
極限まで研鑽された技術、高度な状況判断、人間心理の操作は一瞬の芸術にまで到達している(不謹慎だが)。
主人公のスリ師はこの世界で自分の座標を見失い、彷徨うだけの存在。
つながりを拒否しながら求め、望みはないが生の猶予を欲する。
圧倒的な不条理に、否応なく巻き込まれる彼は果たして。。
評判に違わないノワール。
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- 感想投稿日 : 2023年12月2日
- 読了日 : 2023年12月2日
- 本棚登録日 : 2023年11月18日
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