バイラル・ループ あっという間の急成長にはワケがある

  • 講談社 (2010年9月25日発売)
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「バイラルループ」というのは、インターネット上のSNS、ブログ、twitterなどを介して情報がウィルスのように次々と伝搬して行くことを指す。


バイラル(口コミ)マーケティングという言葉を最近耳にするようになり、次世代のマーケティング手法として注目されている考え方である。


ITバブル時代に生まれたWebサービスは、このバイラルループによってヒットしたものが数多くある。本書では、Netscape Navigatorを巡るMicrosoft社との攻防、米国のオークションサイト イーベイと電子決済システム ペイパルの覇権争いなど、実例を通して「バイラルループ」の仕組みが理解できる。


他に現在のhotmailやYoutube、Myspace、Faceなどもバイラルループを起爆剤にして急成長をとげたサービスだ。


これらの仕組みを考案した人達は、一様に宣伝役と並み外れた技術をもったエンジニア、投資家の三者でクラスターを形成することによって、バイラルループを引き起こし、大成功を収めたということ。


どの企業に共通していえることは、サービスが起動に乗ったら、創始者達はMicrosoft、Google、AOLなどに売却し巨額の富を得ている。


典型的なシリコンバレーの成功例と言えるだろう。


話題がITに特化してしまってはいるが、読み物としても十分に楽しめて、バイラルループについても理解を深められる良書である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2011年11月30日
読了日 : 2011年11月29日
本棚登録日 : 2011年11月30日

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