ホラー色の強い作品集でしたが、倉知さん法月さんの編にはホラー色は感じられません。法月さんは海外探偵小説へのオマージュのように思え、興味津々で読んではいたけれど、途中から読むのが苦痛になりました。海外作品、特にアガサ・クリスティーに詳しい方なら楽しめたかもしれません。
赤川さんは安定感があり、読みやすく期待通り面白いです。飴村さんは驚いたけど、やっぱり苦手な雰囲気でした。倉知さんは正統派だと感じ、やはり丁寧に描くと思いました。北村さんは以前読んだことのある作品でしたが、何度読んでもやはりゾッとします。
最後にビクッっとさせてくれた柴田さん道尾さん米澤さん、それぞれの方の個性が出ていて面白かった。意外だったのは平山さん、とても苦手意識のある作家さんだったけれど、楽しめました。文が綺麗なので余計に恐ろしく感じました。
乾さん歌野さん辻村さん柳さんの描かれた4編の雰囲気が特にホラーっぽくて好みでしたが、どの編も確かな‘暗闇’を感じる作品集でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
アンソロジー
- 感想投稿日 : 2012年4月24日
- 読了日 : 2012年4月23日
- 本棚登録日 : 2012年4月13日
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