過酷な運命に主人公たちは幾度も「開いた窓の前で立ち止まり」そうになる。
「ソロー(悲しみ)は沈まず漂う」なかユーモアを交えながらも描く逞しい文体は、人がもつ強さを体現しているよう。
小説内で事件が起きるたびに、ため息をつき、それぞれの登場人物に感情移入しながら読んでいた。
ジョンアーヴィングの小説は、重厚というより骨太な小説で、割と悲惨でデリケートな内容を扱っているのだけど、その文体に救いがあって、小説の面白さや、本を閉じた後の、まとまらない考え・感情が奔流する幸福な時間を再確認できる。
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- 感想投稿日 : 2019年8月30日
- 本棚登録日 : 2019年8月30日
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