R2.5.19 読了。
「下町の一角、築七十年の古本屋・東京バンドワゴンで、繰り広げられる人情と下町情緒あふれる大家族物語は、日本人なら、誰でも懐かしい故郷の風景を彷彿とさせられるはず。」…(解説より)。
別れた家族との再会、大切な人を失くした過去と憎悪、新しい命の誕生などなど、堀田家から目が離せません。まるで昭和にタイムスリップしたみたいな独特の雰囲気がたまりませんね。早く続きが読みたい。
・「傷は消えないけど、人間は服を着る動物じゃないか。着る服は自分で選べるんだぜ。」
・「人間長く生きていればいろんなことを抱え込んでしまうこともあります。その重さをきちんと感じられるかどうかで、心持ちも変わりますよね。胆力とは少し違いますが、心がその重さに耐えられるように鍛えることも必要なんだとつくづく思います。耐え切れない時には、傍にいる家族が支えになってくれますよ。」
・「淋しいってよ、わんわん喚いたり暴れたりするのも、まぁ子供らしくていいけどよ。男の子はよ、やせ我慢ってものをしなきゃならねぇんだ。どんなに淋しくてもよ、辛くてもよ、自分一人で頑張るんだっていうやせ我慢ってやつをよ、覚えなきゃあならねぇんだよ。」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年5月19日
- 読了日 : 2020年5月19日
- 本棚登録日 : 2020年3月5日
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