イノセント・デイズ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2017年3月1日発売)
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本棚登録 : 11052
感想 : 1049
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R1.7.25 読了。

 『正義は一つじゃないかもしれないけど、真実は一つしかないはずです。放火殺人で死刑を宣告された田中幸乃。彼女が抱え続けた、あまりにも哀しい真実――極限の孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー』。
 本屋で見かけて衝動買いしてしまった。百田尚樹氏の永遠の0のように、新聞記事などで見かける何気ない1文で書かれた人の生涯。どのような生い立ちがあり、どのような経過を経て死刑囚となったのか?とても衝撃的な内容でした。一気読みしてしまいました。人の人生とは生きてきた環境によって、その人の性格などによって形作られていくことを改めて考えさせられました。
 辻村深月さんの解説も良かったです。

・「人間というのはなかなか複雑な生き物でな。思っていることをなんでも口にできるというわけじゃない。でも、いつかお前さんが向き合う誰かさんは、お前の言葉に期待している。なのにうまく説明することができず、思ってもみないことを言ったりする。だからお前はその誰かさんと真摯に向き合い、何を求めているのか想像してあげなければいけないんだ。」
・「俺の尊敬しているある先生は、弁護士が自分の命を懸けて挑める案件なんて、生涯に1件あるかないかだって言ってたよ。人生に起きるすべての出来事がその日のための鍛錬だって。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 作家名
感想投稿日 : 2019年7月26日
読了日 : 2019年7月25日
本棚登録日 : 2019年7月11日

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