不思議宇宙のトムキンス

  • 白揚社 (2001年6月1日発売)
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本棚登録 : 297
感想 : 23
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理論物理学の絵本といえる面白い本です。
ロシアの理論物理学者の著者ジョージ・ガモフは原子核のアルファ崩壊理論やビッグバン宇宙論で知られた世界的な物理学者です。
一般人にわかり易く量子学や相対論を伝えるために1940年に書かれた第一巻『不思議の国のトムキンス』、続編『原子の国のトムキンス』とを合わせ科学解説者ラッセル・スタナードが編纂しなおしたものを2001年に『不思議宇宙のトムキンス』に改題して日本国内に翻訳出版されたものです。
少年時代に図書室に通い読んだ原書訳本の『不思議の国のトムキンス』にはガモフ自身が書いたとされる何んともいえない不思議で面白い挿絵がありましたが本書では挿絵も現代風に理解しやすいものに差し替えられていました。
原書ではガモフ自身が「これは物理のマンガだ」と宣言したように空想科学の為の空想物語として少年向けに書かれたものですが理論物理学に、とくに興味のない大人が読んでも実に楽しく読めます。
検証や反証の複雑な論が無く、それぞれのテーマごとに理論物理の摩訶不思議な結末が理解しやすい日常会話風にユーモラスに書かれています。
手元においておき暇なときに繰り返し少しずつ読んでいくにはちょうどいい本ですね。

読後感=気分は今日からアインシュタイン・・・

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年12月24日
読了日 : 2012年3月31日
本棚登録日 : 2011年12月24日

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