林健太郎著作集 第3巻

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  • 山川出版社 (1993年4月1日発売)
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8本の論文を収録。主として思想、文化に関連したテーマが多い。ブランデンブルク=プロイセンに始まり東西ドイツ分裂に終わるドイツ史概論などはさほど目新しい記述は見当たらないが、特に「人間と思想――十八・十九世紀交代期のドイツ――」は、ミラボーやフォルスター、クローツやラインハルト伯など、フランス革命とドイツの関わりを考えるうえで重要な人物たちを扱った論文であり、グーチやアリスの研究が下敷きになっているとはいえ、この時代の細かな思想史を知るうえで重要な論文だと思われる。また「フリードリヒ・マイネッケの生涯と思想」も、歴史家マイネッケと彼が生きた激動の時代との関連を考えるために非常に有益だろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年5月15日
読了日 : 2016年5月15日
本棚登録日 : 2016年5月15日

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