アドルフに告ぐ (1) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (1992年4月1日発売)
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本棚登録 : 838
感想 : 89
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全5巻読んだ感想。
神戸とドイツを舞台に第二次世界大戦の時代を生きて、死んでいった3人のアドルフと彼らと関わる日本人の話。
内容が内容だけにおもしろかったーっ♪て感じではないけど
力作というか名作というか、さすがだなぁと圧倒されます。
改めて歴史の勉強にもなるし、ナチスだけでなく現在まで続くパレスチナについても、何ともいえないわだかまりを感じますね。

違うことを理解して認めるということはなんて難しいのだろう。
人種とか宗教とか生まれた国とか。
いろいろやりきれなくて悲しくなる。
戦争しても解決することは何もなく、救われる人も誰もいない。

神戸が舞台なのは話に入りやすくて楽しかったけど、
最後の大空襲が余計に辛かった。
アドルフは3人とも歪んでしまったままだったなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: まんが・アニメ
感想投稿日 : 2013年3月11日
読了日 : 2013年3月11日
本棚登録日 : 2013年3月11日

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コメント 1件

nejidonさんのコメント
2013/04/04

はじめまして。
フォローしてくださってありがとうございます。
本棚の中にこの本を見つけて、嬉しくてコメントしています。
1の表紙をupされてますが、最終巻まで読まれたのですね。
途中でやめると気になって仕方が無い本ですものね。
このモチーフですから【良いお話】の分類には決して入りませんが、
読み終えた後の虚脱感が、妙に納得がいきました。
日本は単一異民族だし、植民地化されたこともないし言語もひとつだし、
分かろうとしてもとうてい分かりえない部分が多すぎます。
分かることがひとつあるとしたら、戦いは何も生まないってことですか。
また素敵な本を読まれましたら、教えてくださいね!

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