旅立ノ朝-居眠り磐音江戸双紙(51) (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社 (2016年1月4日発売)
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本棚登録 : 459
感想 : 59
5

一言でいうなら「長かった…」。
ようやく完結。長い長い磐音の旅が終わった感じで、それを読破したのもまた感慨深いというか。
金兵衛さんが逝き、正睦が逝き…と、ちょっと寂しいけれど、逆に空也は16歳になってるし、おそめちゃんと幸吉も祝言挙げてるし、時の流れを感じる終わり方。だいたい「二代目」はぼんくらが多いのが世の常だけど、空也がちゃんと成長してくれたのもうれしい。磐音はたぶん、20代から50代になってるよね。
ラストの舞台は磐音の故郷・関前藩。またしても実権を狙う輩が登場して、例によって磐音たちが解決するってお話。磐音パパの最期がとてもかっこいい。大団円なところもすっきり。途中、江戸の話が挟まれて、武左衛門とかがまだバカやってたりするのがほほえましい。
50巻超える物語で、途中幻術使いとかいうファンタジー的な刺客が現れたり、中だるみもしたし、1巻の衝撃とか今津屋とのくだりなんかに比べると、途中はどうでもいいなーと思いながら読んでたところもあったけど、読んでよかったと思わせるシリーズ。また1巻からちゃんと読み直そうかな~などと恐ろしいことを考えてみたり。
ちなみにあたしが好きなキャラは小田平助と由蔵さん。笹塚さまもかなり好き。こういうクセのあるキャラで、しかもたぶんもうだいぶ高齢のはずなのに、最後まで殺さないでくれてありがとうと作者に言いたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2016年2月27日
読了日 : 2016年2月27日
本棚登録日 : 2016年2月27日

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