ゲノムが語る生命 ―新しい知の創出 (集英社新書)

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  • 集英社 (2004年11月17日発売)
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感想 : 10
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・科学と技術の、そもそもの出発点の違い。
・科学技術ありきで人の営みがあるのではなく、あくまで人が先にある。
・生命科学を産業へ応用する前に、「生きる」とは何かを考えることから出発すべきである。
・科学技術によって、人の社会が生きづらいものになっているのは何故か。
それは分解主義、差異への注目を進めすぎたためである。ルネサンス期に芸術が果たしたように、閉塞した社会を脱却するための役目として、生命誌が考えられる。すなわち、ゲノムを起点として生物を時間軸、種族問わず俯瞰することによって、全ての生物は同じである(同じようにゲノムによって続いている)という共感(愛でる感覚)を得る事が出来る。この共感こそが、これからのキーワードである。

科学者必読の良書。

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感想投稿日 : 2012年3月5日
本棚登録日 : 2012年3月5日

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