時計を忘れて森へいこう (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2006年6月27日発売)
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本棚登録 : 269
感想 : 48
5

光原百合の、ミステリデビュー作。

豊かな森と優しい人々に囲まれた「シーク」。あたたかさな雰囲気が文章から存分に伝わってきて、読みながらほっと一息ついてしまいます。いずれの話も人の死が絡み、悲しく切ない気持ちにさせられますが、それでも読後感の実に爽やかなこと。翠や冴子と同様に、読者も護さんにどこか救われているのかもしれません。

ジャンルとしては安楽椅子探偵モノになるのかもしれませんが、トリック?そのものはシンプルすぎるきらいがあります。謎解きを楽しみたい時よりも、心がどうしようもなく乾いてしまった時に、是非読んでおきたい1冊です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・ミステリ
感想投稿日 : 2016年11月27日
読了日 : 2006年10月29日
本棚登録日 : 2016年11月27日

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