週刊誌に連載していた書評エッセイをまとめたものが単行本化され、それが文庫本になったもの。書評の内容もあるのだが、その書評よりもメインはむしろ著者の日帰り電車紀行。書評を強引に旅の記録に結びつけているものがあるが、それは著者も言及している通りで、いろいろな所へ行ってみてそこで体験したり思ったことと、本で読んだことを結びつけることは、そこでまた新たな発見があるものだ。
鉄道と風景や人々の日常生活、社会・歴史の心象風景を結びつけて綴られているのがとても面白い。著者はもちろん筋金入りのテツだろうが、むしろ鉄道をインターフェイスに、日本政治史・日本政治思想史分析や生活体験を絡めての社会分析がとても勉強になる。特に文庫特別番外編は元ジモティーには懐かしさが(弁天洞窟行きまくっていたので)。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
鉄道
- 感想投稿日 : 2013年9月5日
- 読了日 : 2013年9月5日
- 本棚登録日 : 2013年9月5日
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