善の研究 <全注釈> (講談社学術文庫)

  • 講談社 (2006年9月8日発売)
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感想 : 26
5

約2ヶ月掛けて本編を読み終えた。
途中で挫折しかけつつも、読むとハッとしたり力が湧いてきたりと、なんだか旅をしているような読書だなと思いながら来た。体験の連続のようだった。

"純粋経験"の第1編は、難解ではあったけど予習の甲斐もあってスラスラっと。
(講談社現代新書100や100分de名著テキスト等)
第2編の"実在"で大いに躓き、混乱。
第3編の"善"で、ここまでの理解が繋がっていった。
第4編の"宗教"では何度もハッとさせて貰った。

読書に限らず、経験は不可逆的な変化をもたらすと誰かが言っていた気がするけど
この本の通読は、正しく不可逆的な変化をもたらした感じがする。

何かを経験するということについて、主客未分の状態に視点をもってしまった。そしてそれに対する論理的な理解の限界も。

読み切れて良かった。何かが沁み込んだ良い旅路だった。
補論はこれから。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年1月3日
読了日 : 2024年1月3日
本棚登録日 : 2023年4月12日

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