中国の「一帯一路」構想の真相: 陸と海の新シルクロード経済圏

  • 原書房 (2018年5月14日発売)
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中国の経済進出フロンティアの状況をルポ。習近平の打ち出した一帯一路は、中国の復権というか歴史上の地位の再興を目指すものであるが、歴史的に海上の拡張はほぼなかったのに対し東南アジアの海上交通路を中心に派遣を明らかに目指しているなどの違いがある。陸上はパイプライン、道路などのインフラ整備を金、人の力で開発をごり押ししてきているし、それはある程度奏効している。一方急速な進出と地元民との軋轢は多く、文化的にはうまくいっているとは言い難い。
カンボジアなどの強権的政権については、中国の今のところ強引なバラマキ政策は功を奏しているが、ミャンマーでは政権の交代が起こり、民衆の反中国的態度が露見して中国の浸透度が弱まるなど、前車との相性が良いようだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 地政学
感想投稿日 : 2018年11月5日
読了日 : 2018年11月5日
本棚登録日 : 2018年11月5日

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