主権者のいない国

著者 :
  • 講談社 (2021年3月29日発売)
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感想 : 29
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 VUCAの環境と長い閉塞感の日本の政治と経済。本書に記された戦後の歴史的背景は根深く、これからも道は険しいとものがあると感じた。
•戦後の国体とは、戦前の天皇制国家体制の構造が配線を機にその頂点を天皇から米国へと入れ替えながら生き延びてきたことを捉えるための概念。
•朝鮮戦争こそ戦後日本のかたちを決めた出来事であり、戦後の国体の歴史的起源。
•内外政ともに数々の困難が立ちはだかる今、私たちにかけているのはそれらを乗り越える知恵ではなく、それを自らに引き受けようとする精神態度である。人間が自己の運命を自らの掌中に握ろうとする決意と努力のみ。

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感想投稿日 : 2021年4月29日
読了日 : 2021年4月29日
本棚登録日 : 2021年4月19日

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