毒の話 (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社 (1985年10月1日発売)
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感想 : 1
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 その名の通り、毒についての様々なエピソードが語られる本です。
 様々な種類の毒についてその用途(毒本来の使い方から意外な使い道まで)やそれが使われた歴史的背景、成分の分子構造まで説明した本です。
 有名なものからそうでないものまで様々な毒が紹介されておりますが、単に犯罪に使われた経緯を語るだけの内容では ありません。
 純粋に歴史読み物としても楽しめます。
 個人的に印象深いのは、毒と女性の関係性を書いたようなエピソードです。
 暗殺兵器として、生まれた時から毒草を食べて育てられた『毒娘』の話。
 猛毒であるベラドンナの葉の汁は目薬のように使えば瞳孔が開いて目を輝かせるため、 女性たちがこぞって使用していたという話…
 その他にも『毒の陰に女あり』みたいな話がいくつかあるのが恐いような楽しいような…

 続編に『薬の話』というのもあり、そちらも大変面白いですが、私のオススメは断然こっち。
 根がダークな人間なんでしょうかねぇ?(苦笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思い出orオススメ本
感想投稿日 : 2023年8月4日
読了日 : -
本棚登録日 : 2023年8月3日

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