ショローの女 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社 (2021年6月21日発売)
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本棚登録 : 242
感想 : 27
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アメリカから愛犬クレイマーと帰国後、熊本と東京を毎週往復する生活になってからのエッセイ集。前作『たそがれていく子さん』の出版記念イベントで初めてナマで伊藤比呂美さんを体験した頃からすると、また一段と「ショロー」の考察が切実でホンロー(老婆化)が他人事でなくひたひたと我が身にも迫っていることを感じる。切ない。けれどzoomやWhatsAppなどの通信手段を使いこなし、ばりばり仕事して、メイやテイラー(猫)が加わり、のちにチトーと名付けられる子犬を迎えるのだから実にパワフルで逞しい。読後やっぱり(私もうかうかしちゃいられない!)と元気になる一冊。
2018年8月〜2021年5月『婦人公論』連載

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年9月11日
読了日 : 2022年9月10日
本棚登録日 : 2022年9月10日

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