八号古墳に消えて (創元推理文庫) (創元推理文庫 M く 4-3)

著者 :
  • 東京創元社 (2004年1月24日発売)
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本棚登録 : 175
感想 : 20
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黒川作品初期の大阪を舞台にした本格警察小説。複雑に絡み合った謎を2人のやり取りを通しながら解き解いていく。実は本格ミステリに通ずる「トライ&エラー」をしているのだが、くだらない会話も多いのでそれが見え隠れしているのが大変に可笑しい。本作は初期のレギュラー、クロさんマメちゃんの「クロマメ」コンビが活躍する作品で関西の遺跡発掘に対する闇を十分に描き出している。これも同じだが発生する事件は陰惨で犯人もかなり残虐なのだが、テンポがよくてサクサク読める。ラストのクロさんが犯人にかけるコメントがしびれる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 角川文庫
感想投稿日 : 2024年3月23日
読了日 : 2024年3月18日
本棚登録日 : 2024年3月23日

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