剣客商売 三 陽炎の男 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2002年10月18日発売)
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本棚登録 : 1054
感想 : 69
4

時代小説は 読みにくいから と思って敬遠していたのだが
この剣客商売の読みやすいことは 驚くばかりだ。
するする と 肩のチカラを 抜いて 読めてしまう。

ライトノベルだという批評もあるが、気分的には
ライトノベルに近い。

秋山小兵衛が かならず 問題を解決してくれる。
田沼意次を借りちゃうところが なんとなく 面白くないが
江戸時代だから しょうがないのか。

剣客商売三 になったら、小兵衛の息子 大治郎の
成長ぶりが めざましい。
『父上だったらどうするのだろうか』と
考えるところが 一歩前進したのだろう。

人を殺すには 刀で どうやって殺すのだろう
と常日頃 おもっていた。
心臓を一突き というのが あまりないのだ。
切腹など 基本的には 出血多量での死亡で
即死になる ということはない。
剣客商売を読みながら 頚動脈をきれば
一気に殺せることがわかった。

剣道が 面 胴 小手 突き というところで、
一本をとるのだが、一太刀で 頚動脈を切る
というのが 殺人剣法なのだろう。
秋山小兵衛は その手法を よく使っている。

小兵衛とおはるのなかのよさと
佐々木三冬が小兵衛から大治郎に目線が移り始めている。
強いオトコに憧れる 三冬としては 当然の成り行き。
時間をかけて じっくりと物語を作っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史物
感想投稿日 : 2012年10月26日
読了日 : 2012年10月26日
本棚登録日 : 2012年10月26日

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