34歳の私と、一緒に暮らす恋人の伊藤さんは54歳。
コンビニのバイトで知り合った伊藤さんとの静かな同居生活だったが、ある日兄夫婦と同居しているはずの父と一緒に暮らすことになった。
偏屈で人の言うことを聞かない父との生活に苛立ち、
20歳も年の離れた伊藤さんとの関係も父にとっては面白くないらしく、不満ばかりの日々だったが
伊藤さんだけは飄々としていた。
母が亡くなり、兄夫婦の勧めで彼らと一緒に暮らしていたけれど、兄嫁の精神的限界と、帰る場所を失った父の孤独。
誰も住んでいないかつての故郷に一人で行ってしまった父を追い、兄と私、伊藤さんの力も借りて
オトナになりきれない家族の修復劇。
伊藤さん、ミステリアスで、一番オトナだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2022
- 感想投稿日 : 2022年11月28日
- 読了日 : 2022年11月28日
- 本棚登録日 : 2022年11月28日
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