シェアハウスに住む4人の男女の悪意と嫉妬が入り混じった夜の出来事。
4月の雪の夜に、パーティーをしようと提案してきた樅木照は死んだ。
売れない俳優の妹尾真人。
銀行員の鹿島葉子。
フリーライターの碇みゆき。
料理人の桜木竜二。
彼らが住むシェアハウスを管理する不動産屋に揚一郎。
ヌードモデルと体を売ることをして生活していた照は、掴みどころがなくていつも死んでいるように生きていた。
いつも死んでいるようなものだったから、
生きていることに苦労しているシェアハウスの住人たちが羨ましく、そして同時に憎たらしくて
あの夜に照は乱交パーティーをしようと提案した。
本当は元夫婦だったみゆきと竜二。
自分の性に不器用だった葉子とお調子者の真人。
あの夜を堺にギクシャクしだした彼らだったけれど
照の死後もそれぞれの生き方で生活を続けていった。
みゆきに薬を飲まされて、竜二に見てみぬふりをされて
裸のまま雪の上で死んだ照だけが、
ただ自分の死を後悔した。
死んだら終わりだ。その時が来るまで、生きることに執着する。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2018
- 感想投稿日 : 2018年10月1日
- 読了日 : 2018年9月30日
- 本棚登録日 : 2018年10月1日
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