世界史を大きく動かした植物

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  • PHP研究所 (2018年6月18日発売)
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地球を支配するのは植物

動物が植物を食べたりが植物を育てたりするのではなく、植物にそうさせられている。そんなコペルニクス的転回な仮説

概要
○栄養学
イネ、ダイズ、コムギあたりは栄養学の話が多い
○チューリップと桜は経済と文化
チューリップ珍しいもの、少ない供給に対して需要が大幅超過しバブルへ。やがて本来の価値のないバブルは弾ける。
→(感想)なら金や銀がずっと価値あるもの、何ならかつては貨幣価値の担保となっていたのは不思議
そしてオランダからイギリスに経済の中心が移った、チューリップに酔ったオランダの自滅、チューリップ恐るべし
桜は咲くのが侘び寂び。散るのが美しくなったのは武士の死生観と合ったから。歌詠みをみるとよくわかる。
○トウモロコシの宇宙説
種子が自然界だと撒かれない。誰かに巻いてください、と言っているようなもの。人工的に作られた?宇宙から?

感想
・世界史好きには嬉しいある1冊。産業革命や奴隷貿易のトリガーとなる植物、栄養が兵士や労働者を動かす。
・植物が実は動物、人間を支配しているというのは極めてユニークな見方、コペルニクス的転回である。たたそれを否定する根拠はない、もはや哲学
・自然が豊かならそのまま植物を食べればいい、農業は自然の少ないところで生まれた。重労働。そう考えると、人間の自由意志ではなく植物の領土拡大に人間がこき使われている説
・繰り返しおおい。もともと連載コラムだったの?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養
感想投稿日 : 2023年12月18日
読了日 : 2023年12月18日
本棚登録日 : 2023年12月6日

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