巨大アートビジネスの裏側 誰がムンクの「叫び」を96億円で落札したのか (文春新書 1079)
- 文藝春秋 (2016年5月20日発売)
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感想 : 13件
・オークションは3Dビジネス
death(死去),divorce(離婚),debt(負債)のタイミングで遺産や資産が処分されるから
・オークションの付加価値は
①匿名性
出品者は身元を隠したい(持っていることがばれると自分たちが資産家であることがばれるから)
②信頼性
本物かどうか、ナチスの盗品じゃないかを徹底的にオークション会社がリサーチする
この2つがC2Cのオークション(ヤフオクやメルカリなど)と違うところ
・評価される作家の条件:その作家抜きには後世の美術を語れないか
・爵位のないアメリカでは美術館館長が最高の名誉
→そのために、最初に10億ドルの小切手を用意し、在任中に最低100億円くらいを寄付する
・日本は文化の中間層がない。独創性よりも効率重視になる(だからせっかく一流の建築家がたてた建物にも、張り紙などをばんばんする)
→中間層を増やすにはアートに接する機会を増やすしかない。
ex. MITでは、大学所蔵の3000ドル以下の作品を1年間学生に無償貸し出ししている
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
アート
- 感想投稿日 : 2016年10月24日
- 読了日 : 2016年10月13日
- 本棚登録日 : 2016年10月13日
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