娘巡礼記 (岩波文庫 青 N 106-1)

  • 岩波書店 (2004年5月18日発売)
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本棚登録 : 95
感想 : 11
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沢木耕太郎の深夜特急が男性による海外放浪記の傑作とすれば、娘巡礼記は女性による国内放浪記の傑作である。

とにかく、軽妙で親しみやすい書き口、登場する様々な人物と、寺の由来等の伝説、そして雄大な自然の描写。とても楽しく読むことができた。

特に、登山に多少親しむ人には、この戦前の遍路行、野宿や避難小屋的な木賃宿など、具体的にイメージがわいてより面白いかもしれない。

今の時代の我々の感覚では、あるいはこの巡礼のシーンのイメージというのは難しいのかもしれない。だからこそ、ファンタジーよりリアリティあるファンタジーとして読めるという部分もある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 蔵書A群
感想投稿日 : 2012年8月22日
読了日 : 2012年8月22日
本棚登録日 : 2012年8月22日

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