苺をつぶしながら (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2010年11月12日発売)
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本棚登録 : 1291
感想 : 105
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乃里子3部作のラスト。
離婚後の乃里子の生き生きと、満ち満ちとした日常と人生観について語られているお話です。
息詰まりで苦しくなった結婚生活から解放され、何もかも自由だと全身全霊で独身を満喫していても、外へ出れば何となく感じる<結婚前の独身>とは異なる違和感、自分自身の恋愛観の変化は否めない。
結婚・離婚を経験した後の人付き合いや人生観って本当にガラリと変わりますね。
男友達は沢山いても、その中の人達が必ずしも恋愛の対象になるとは限らない。乃里子の心情が手に取るようにわかる箇所がいくつもあって、本書が一番面白かったです。
お互いが一番心地良く感じる関係性について、その到着点がストンと腑に落ちる読後感でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月9日
読了日 : 2024年3月9日
本棚登録日 : 2024年1月6日

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