千里眼 (小学館文庫 R ま- 2-2)

著者 :
  • 小学館 (2000年3月1日発売)
3.44
  • (35)
  • (69)
  • (148)
  • (14)
  • (3)
本棚登録 : 667
感想 : 64
3

旧シリーズ第1弾。

「恒星天球教」というカルト教団の信者が横須賀基地に侵入し、ミサイルを制御するための暗証番号を変更えてしまうという事件が起こります。この事件を解決するため、航空自衛隊空将の仙堂芳則(せんどう・よしのり)は、かつての部下で現在は心理カウンセラーとして働いている岬美由紀(みさき・みゆき)と、現在彼女が勤めている東京晴海医科大学の院長で「千里眼」の異名をとる友里佐知子(ゆうり・さちこ)の協力をあおぐことになります。彼女たちは、信者の男の振る舞いから暗証番号を推察し、みごとに事件を解決します。

その後も恒星天球教のテロはつづき、美由紀たちは事件の解決のために協力をすることになります。その一方、彼女が担当していた宮本えりいう小学2年生の少女が、何者かの催眠によって「東京観音像」へくり返し足を運んでいたことが明らかになります。やがてこの二つの事件が結びつき、美由紀は思いもかけない真犯人の正体に迫っていくことになります。

ジェットコースターのような展開のエンターテインメント小説で、リラックスして読むことができます。シリーズ続編ほど荒唐無稽な展開に苦笑させられることもなく、著者がストーリーをしっかり制御している安心感があります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説・エッセイ
感想投稿日 : 2019年1月9日
読了日 : -
本棚登録日 : 2019年1月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする