万葉の人びと (新潮文庫 い 20-1)

著者 :
  • 新潮社 (1981年12月25日発売)
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本棚登録 : 89
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「万葉風土学」の提唱で知られる著者が、『万葉集』についてわかりやすいことばで解説している本です。

最初に、『万葉集』の成立や時代区分、そして著者の持論である風土とのかかわりのなかで『万葉集』の歌を理解することのたいせつさなどが述べられたあと、有馬皇子や額田王、柿本人麻呂、高市黒人、志貴皇子、山部赤人、大伴旅人、山上憶良、大伴家持などを中心に、万葉歌人たちの人物とその歌についての説明がなされています。

NHKで37回にわたって放送された番組をもとにした本で、著者の語り口を彷彿とさせることばづかいをのこした文章になっています。すこし古い本なので、かならずしも親しみやすいとはいいがたいようなところも見られますが、著者の『万葉集』理解にかける熱意がつたわってくる文章だと感じました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学研究・批評
感想投稿日 : 2020年9月6日
読了日 : -
本棚登録日 : 2020年9月6日

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