1995年に設立され、2007年まで活動をつづけた「アジア女性基金」に、その当初から精力的にかかわってきた著者が、これまでの活動内容を振り返り、その意義とこれからの課題について論じた本です。
本書刊行後に出版された熊谷奈緒子の『慰安婦問題』(ちくま新書)など、アジア女性基金の活動を評価する意見も見られるものの、発足当初から左右の厳しい批判にさらされてきたその活動の実態が報告されています。またさまざまな政治的力学の絡みあう現実のなかで、被害者への償いをどのようなかたちで実現するかという困難な課題に向きあってきた著者だからこそ可能だった冷徹な現実認識が随所に示されています。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史・地域・文化
- 感想投稿日 : 2019年7月2日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2019年7月2日
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