著者 :
  • 文藝春秋 (2002年10月1日発売)
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本棚登録 : 70
感想 : 10
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(2014/6/10読了)
「裸」で、九州芸術文化賞受賞、芥川賞候補になったそうです。
大道さんは、アンソロジーで読んだことはあるけど、単体では初めて。この本は、図書館の書架から選びました。
私の好きな作家さんの、津村記久子さんや西加奈子さんと同じ匂いがする。大道さんの場合は、出身が福岡なので、登場人物たちが話す言葉は、九州の言葉。
リアルな現実の流れが物語になっていて、何か事件が起きるわけでもないし、素敵なラストが待っているわけでも無いのち、飽きずに読み続けられます。
主人公達は、19歳、33歳、15歳の女性。年はバラバラだけど、三人とも、自分の意思を持ちつつ、周りの流れに逆らわず生きていると感じました。。。こんな風に書くと、素晴らしい女性のようだけど、そうではないのも良かったです。

(内容)
『裸』伯母は「あんたも若いころから身体を磨いとったほうがよかよ」と助言してくださりもする-。九州芸術祭文学賞受賞作。『スッポン』イナカノババサンは、女であったが、おじさんかおばさんかわからない顔をしていた。ふるさとを出て十三年、これからも帰る予定はない-。『ゆううつな苺』「ちょっと顔見せりぃってば」母はドアをどんとたたいた。-このひとに新しい男でもできたらいいのに、と心底、思った。芥川賞候補作となった傑作三篇を収録。

(目次)
裸/スッポン/ゆううつな苺

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: た行(大道 珠貴)
感想投稿日 : 2014年6月4日
読了日 : 2014年6月10日
本棚登録日 : 2014年5月27日

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