学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール (光文社新書 512)

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  • 光文社 (2011年4月15日発売)
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まず説明するときにやってはいけない事が前半で示されており、それを守るだけでもある程度分かってもらいやすい説明ができるようになると思います。たとえば比喩表現を使う、説明の合間に理解できているかを質問する、なんかはやってしまいがちな間違いです。
大事なのは「分かりやすい説明かどうかを決めるのは自分ではなく相手(聞き手)だ」という意識を持つということ。
小さな子に「株とは何か」を説明するのに、いきなり出資とか配当という言葉を使っても理解されません。小さな子でも分かる言葉への言い換えや身近なたとえがあってはじめて理解されるようになります。
説明を分かってもらえないとふて腐れるのではなく、自分の説明に相手への歩み寄りがあったか、と考えることが大事だということです。

もちろん言うは易し、誰にでも分かる説明をするのはけして簡単ではありませんが、それを鍛える方法が後半で紹介されています。
なじみあるカタカナ語を別の言葉で言い換える、漢字のずらっと並んだ熟語を文章で言い直してみる…といった、頭の柔軟体操みたいなものです。意外と難しいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年8月11日
読了日 : 2021年8月11日
本棚登録日 : 2021年8月11日

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