服は何故音楽を必要とするのか? ---「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽たちについての考察 (河出文庫 き 3-5)

著者 :
  • 河出書房新社 (2012年12月5日発売)
3.21
  • (1)
  • (9)
  • (9)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 262
感想 : 11

 一冊を通して続く躁状態の文体と、聞き慣れないファッション界用語で読み辛さは否めない。ただ、同時期に行われていた講義のまとめである『アフロディズニー』の補完しあう関係にあるので、そちらが既読であればすらすらと読めるだろう。ビュロー菊地のメルマガ等でも書かれているように、菊地自身がパリコレに赴き、インタビューを慣行している後半が素晴らしく、この後半と前書きとあとがきだけでも読む価値はある。
 この本は『アフロディズニー』『M/D』と並べて読まれるべき本である。それによって「ジャズとファッションにおけるモードとは?」という問題が「ウォーキング・ミュージックの禁則性」を媒介に視界が広くなるはずだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年12月16日
読了日 : 2012年12月16日
本棚登録日 : 2012年12月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする