途中、裏切りが続くからさあ。一期一会の親切が仇になってばっかで、なんか、世知辛い話だのぅ(´・ω・`)と読みづらくなってきちゃったけど、全般、つながっていた。なるほど。
でもなんか、単なる逆恨みでもない、わるいやつらの気持ちもわかるのよねこれ。。。清廉はときに刃。。できるひと、つよいひとは意図せず周りを削るかんじわかる。。。清兵衛もけっしてヒーローではないし、忠義に縛られたいちばんの弱者なのかもしれないと考えたり、唸ったり。弥五郎が、伊勢の「御師」として成長する過程はとてもいいね。信心に関わる仕事はこうあるべき。弥五郎の生い立ちやら隻鮫との対決など、もっとじっくりシリーズものにして組みほどいていってもよかったくらい1冊にぎゅぎゅといろいろ盛り込まれてる。時代劇ドラマにしたら12話くらいに分けられそう。殺陣シーンも随所あるし、ブチの活躍も劇画向きだし(でも“加賀犬”って検索したらそんな獰猛なかんじもなくて、脳内イメージは土佐犬の体で読んだ)。亀太でもお世でも番外編つくれそうだし、読み終えてみたら盛りだくさんな物語だった。
県をまたいで徒歩の旅なんて、いまじゃなかなかできないけれど、わくわくするだろうなあ。お伊勢参りを疑似体験しながらサスペンスも楽しめちゃう、おとくな1冊。ってかんじでした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代もの
- 感想投稿日 : 2016年9月27日
- 読了日 : 2016年10月2日
- 本棚登録日 : 2016年9月27日
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