君は小人プロレスを見たか (幻冬舎アウトロー文庫 O 43-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (1999年12月1日発売)
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感想 : 5

著者の混乱を率いながら読んだ。「ルポ」なのだから、当たり前なのだけれど。差別もコンプレックスも、結局、自分と異なるものは全て異形とみなしてしまう多数の「無意識」が生んでいるように思う。
「自分が自分であることを意識した」時に、はたとズレ違和感を感じる。筆者も、小人たちも、たまたま自身を見つめる機会があったことから、意識した。多くの人が見つめないようにした部分(エゴ?)を、凝視し克服するために苦しんでいるかのような。
自分の内側を見つめることへの戦いが、差別をなくすのではないか。自分を見つめることから逃げようとした結果、先手必勝とばかりに外側への攻撃に努めてしまう。本当にそれは必要なのか。落ち着いて相手を聞く、対話では不足することか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年9月10日
読了日 : 2016年9月9日
本棚登録日 : 2016年9月9日

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