田舎の刑事の動物記 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社 (2011年12月22日発売)
3.43
  • (10)
  • (32)
  • (44)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 238
感想 : 32
3

なんでも屋と化している田舎の刑事課の奮闘記。
前作と変わらずユーモアたっぷりで刑事・黒川の推理が冴え渡っています。

【田舎の刑事の夏休みの絵日記】のどかな田舎でついに他殺体が発見。ビニールシートにくるまれ水を掛けられた死体の謎。
この事件では署長の娘が描いた絵日記の役割が絶妙です。
警察署のおかしな状況には笑いましたが、こんな非常識なことが事件とこんな風にかかわってくるのに唸りました。ラストのオチも利いてます。

【田舎の刑事の昆虫記】この事件は黒川が犯人をじわじわと追い詰めていくのが楽しいです。あばあちゃん子が多い田舎の警察署もおもしろい。

【田舎の刑事の台湾旅行記】誘拐事件の真相は小ネタ程度。そういえばわたしも見ました。黒川夫妻の海外旅行がおもしろいです。

【田舎の刑事の闘病記】ペットボトルに関しては犯人があんな風に言ってしまうことに疑問です。

【田舎の刑事の動物記】雑なトリックですが、殺猿事件と思っていたのが、おもわぬ真相です。そして思わぬ捕獲作戦に笑いました。

【田舎の刑事の冬休み絵日記】またもや絵日記が解決の大きなヒントになります。これには犯人の証拠隠滅の仕掛けがすごいとおもいました。そして黒川の硫酸ピッチの講義は興味深かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内ミステリ
感想投稿日 : 2012年1月10日
読了日 : 2012年1月8日
本棚登録日 : 2012年1月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする