文末の古事記論や考察の文章は、あくまで仮説にすぎないが面白かった。
それにしても古事記は、壮大な物語だ。
もう一度河合先生の古事記解説と合わせて読んでみても面白そうだ。
赤猪子・・・なんと哀れな女だろう。
童女のときに、その美しい顔立ちを見染められ、嫁に行ってはならぬ、かならず迎えにくるからと天皇に言われ、待つこと80年・・・
今更天皇の思し召しを頂こうとは思わぬが、一言自分の気持ちを申し上げたいと。
ここが一番印象的で、天皇と赤猪子の歌のやりとりに切なくなってしまった。
この他にも歌のやりとりで物語を進めるという、洗練された面白さもある。
古事記はもっと読まれるべきだなあと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
梅原猛
- 感想投稿日 : 2013年9月8日
- 読了日 : 2013年9月8日
- 本棚登録日 : 2013年8月31日
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