初読。銀の匙silver spoonで荒川弘を知り、著名な他作品を読みたかったので、純粋に読めることが嬉しい。本作は近代ヨーロッパを舞台に、錬金術師であるエルリック兄弟を主役に据えたダークファンタジー作品である。兄弟が操るのは等価交換が鉄則である錬金術。2人は自分たちの身体を元に戻すために賢者の石を探す旅に出ている。その中途、様々な出来事に巻き込まれてはそれらを解決してゆく…という物語だ。場のギャグ濃度が一定に保たれている一方で、〆るところは〆ているため読後感がよい。エドが時々漏らす自分の哲学は、物語を引き締めると同時に、自分もこういう考えを持って生きたい、生きようという気分にさせられる。また主人公の知人も本巻の終盤に登場する。彼はこれから出会った人々と果たしてどんな関係になってゆくのか、どんな勧善懲悪を見せてくれるのか。次巻も楽しみ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年2月7日
- 読了日 : 2019年2月7日
- 本棚登録日 : 2019年2月7日
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