鋼の錬金術師 26 (ガンガンコミックス)

著者 :
  • スクウェア・エニックス (2010年8月12日発売)
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本棚登録 : 4610
感想 : 199
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初読。言いたいことが多いので、感想を抱いた点を掻い摘んで述べる。
大佐に寛容な言葉をかけるイズミさんは、重要な時にも本分を忘れずに優しくしていて素晴らしいなと思った。究めようと進む者には厳しく接し、弱った者には手を当てながらそういうこともあるもんだと諭せるのがいい大人の条件の一つなのかもしれない。その大佐もまた、大切な人物の心配をいの一番にする…このようにして繋がってゆくのだなと思わされる。
プライドは最期の瞬間、両親を思い浮かべていた。母親の愛情に触れるうち、お父様の第一の僕としての自分でいることではなく、両親との時間が大切になっていたのだろう。彼はエドに自らの内に侵入され、その思い出ごと破壊されるのを人間のように恐れた。登場時は冷徹なキャラクターであり、他人を駒のように使い、干渉することを躊躇わなかった。それにも関わらず、されることは蛇蝎の如く嫌うという人間らしさが垣間見えたシーンである。本体はかわいらしいもんで、どこぞの嫉妬さんと似ている。大罪の方々の本体を全て見てみたい。
また、信念のもと一途に行動をしていると、不遇なことも多かろうが、思いがけない手助けがあるかもしれないので頑張って生きていきましょうね、と言われている気がした。何だかんだで憎めなかった、魂となっても自分の美学を重んじるあの人へ向けて、さようならを。
おまけ漫画もキレッキレでとても良い。天気が悪かったら約束の日に何も起きなかった説に100いいね。
次巻、最終巻。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年2月16日
読了日 : 2019年2月16日
本棚登録日 : 2019年2月16日

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