歪んだ愛がテーマのソーニャ文庫ですが、途中まではアルベルトにそれほど歪んだ愛は感じられず、普通に読んでましたが、最後のエピローグで、やっぱりソーニャ文庫と納得しました。
姉レオノーラを自分のせいで亡くしたと罪の意識で修道院に逃げたシルフィス。そんな彼女を強引に連れ戻したアルベルト。
姉の死の真相はのちのち明らかになりますが、姉の婚約話の裏とか両親が何を思ってあんなことをしてしまったのか、なんかミステリーっぽくて、ほんとに最後まで読まないと予想外の展開がいっぱいでおもしろかったです。
最終的には、アルベルトもシルフィスもお互いを愛していたし、姉レオノーラにライナスという恋人があのタイミングで現れなければ、普通にそのまま結婚していたんだろうなっていう思いもありますし、シルフィスとレオノーラの両親としても、恋心で周りが見えなくなっているレオノーラをライナスから引き離すためにあんなことをしたんだっていう親心を考えると、ほんとに不幸が重なったとしかいえません。
よく考えると、ライナスが一番悪いようにも思えますので、エピローグで彼がひどい目にあってしまうのは、自業自得かなぁと。
イラストもアルベルトの容姿は私の好みとは異なりますけど、意外とこういうのも悪くないかなって思いました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ソーニャ文庫
- 感想投稿日 : 2013年7月27日
- 読了日 : 2013年7月27日
- 本棚登録日 : 2013年6月5日
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